こんにちは、当サイト管理人の黒糖です。
ヴェネツィアで船に乗ろうとすると、「水上バス」「ヴァポレット」「空港船」と似た言葉が並びます。しかも、同じ水辺から出る船でも、使えるチケットは同じとは限りません。ここを知らずに買うと、せっかくの交通パスが目的の船で使えないことも。
ヴァポレットは、ヴェネツィアの公共交通として走る水上バスのこと。まずはACTVの船と、空港船のAlilaguna、ゴンドラ、水上タクシーを区別しましょう。そのうえで行き先を決めれば、75分券にするか、24時間以上の券にするかが見えてきます。
私は、歩く時間も楽しみながら、船が必要な移動だけを書き出す選び方をおすすめします。1日券は便利ですが、誰にでも最安とは限りませんよ。この記事では料金の比較から、路線図の見方、乗船前の有効化まで、初めてでも順番に準備できるように説明します。
- ヴァポレットと空港船・ゴンドラの違い
- 75分券と1日券の料金と選び方
- 主要路線と最新の路線図・時刻表の見方
- チケットの買い方と乗船時の注意点
料金・運行情報の確認日:2026年10月31日。掲載料金は一般旅行者向けの公式公表額です。改定、販売条件、運行変更があり得るため、購入時と乗船前にも確認してください。円換算は為替やカード手数料で変わるため掲載していません。
ヴェネツィア水上バスの基本
最初に知っておきたいのは、船の見た目よりも運行会社とサービスの違いです。乗り場で迷う前に、今回買う券でどこまで乗れるかをつかんでおきましょう。
ヴァポレットは公共の移動手段
ヴァポレットは決まった路線と停留所を結ぶ船で、観光客だけでなく地元の人も使います。日本の路線バスを、水の上で利用するようなイメージ。船の種類は路線によって異なりますが、旅行の準備では「公共の水上バス」と考えれば大丈夫です。
大運河沿いの移動、本島からムラーノ島やブラーノ島への移動などに使えます。ただし、目的地の建物の前まで自由に送ってもらえるわけではありません。ホテルへ行く場合は最寄りの停留所から、橋や路地を通って歩く区間も確認しておきたいですね。
観光のためだけの船ではないので、乗船券を持っていても座席や窓際が予約されるわけではありません。荷物のある到着日や、歩き疲れた午後に使うなら、混雑時は立つ可能性も見込んでおくと予定を立てやすくなります。
空港船とゴンドラは別サービス
ACTVの水上バス:停留所間を移動する公共交通。この記事で紹介する時間券の中心です。
Alilagunaの空港船:空港と市内などを結ぶ別会社の船。通常のACTV券とは別に考えます。
ゴンドラ:運河の風景を楽しむ観光体験。水上バスの乗り放題券では乗れません。
水上タクシー:目的地や利用条件に応じて手配する別料金の移動手段です。
特に注意したいのが「空港から船で行きたい」という場合。ACTVの24時間券を買えばAlilagunaにも乗れる、という関係ではありません。空港移動を先に決め、その後で市内観光用の交通券を選ぶと、重複購入を防ぎやすいですよ。

料金とチケットの種類
ここでは、一般旅行者が比較しやすい通常料金を紹介します。安い金額だけを見て選ばず、水上バスに使える券かどうかもセットで確認してください。
75分券と時間券の公式料金
75分券:9.50ユーロ
初回の有効化から75分間。短い移動でも、一般旅行者向けの通常券はこの時間単位で考えます。
24時間券:25ユーロ
1日券として探すことの多い券種。最初の有効化から24時間です。
48時間券:35ユーロ
2日にまたがる移動を検討する際の候補です。
72時間券:45ユーロ
本島観光と離島訪問を複数日に分けたいときに比較できます。
7日券:65ユーロ
有効期間は168時間。長めの滞在でも、使う日数と移動内容で判断しましょう。
対象はACTVの水上交通や対象の市内バス・トラムなど。通常券では16・19番線、カジノ向けサービス、Alilaguna、マルコ・ポーロ空港発着の移動などが除外されます。市外の移動まで一律に含む券ではありません。
料金と適用範囲の根拠は、ACTV公式「Venice Urban Services」です。対象の鉄道も使えるVenezia Daily Passと、銀行カード決済で自動適用される24時間の運賃では、鉄道の扱いが異なります。列車も利用するなら、商品名と対象区間まで確かめてください。
1日券は初回利用から24時間
24時間券を朝に使い始めたら、その日の深夜に必ず終わるわけではありません。例えば、月曜日の14時に初回の有効化をした場合、時間の計算は火曜日の14時まで。日付ではなく、最初に使った時刻を起点に考えます。
この仕組みなら、午後に到着してホテルへ移動し、翌日の午前中にも船を使う旅程で役立ちます。一方、到着日に少し乗って、翌日の夕方に離島から帰る予定では、同じ24時間内に収まらないこともありますね。
有効期限までに移動を終える前提で、帰りの便を選んでください。期限直前に乗船すれば、その後は何時間でも乗っていられる、という使い方は避けましょう。帰着時刻まで含めて見積もるのが基本です。
格安券と年齢条件に注意
検索すると1.50ユーロの券も見つかりますが、一般旅行者がそれだけで水上バスに乗れるとは限りません。陸上交通用の券と、水上交通の割引資格を持つVenezia Unicaカード利用者向けの運賃を取り違えないようにしてください。
また、6〜29歳にはRolling Veniceを使う72時間券の選択肢があります。公式掲載では対象交通券27ユーロとカード6ユーロで、合計33ユーロ。割引券だけの金額と、初めて購入する際の総額を分けて見ることが大切です。
ACTVのヴェネツィア市内サービスでは6歳未満の子どもは無料の対象ですが、6歳以上なら一律に半額という仕組みではありません。家族旅行は人数分を大人料金で単純計算する前に、子どもの年齢と購入商品の条件を確認しましょう。
1日券がお得になる選び方
交通券の比較では、「船に何回乗るか」と「75分券を何枚使うか」を分けるのがコツです。乗り継ぎを含め、実際に必要になる券の枚数で比べてみましょう。
別々の75分券が3枚なら比較
75分券を1枚使う場合:9.50ユーロ。24時間券より15.50ユーロ少なく済みます。
75分券を2枚使う場合:19ユーロ。24時間券より6ユーロ少ない計算です。
75分券を3枚使う場合:28.50ユーロ。24時間券25ユーロとの差は3.50ユーロになります。
これは、同じ24時間内に、それぞれ別の75分券が必要な移動をする場合の計算例です。1枚の有効時間内に乗り継げる移動まで、すべて別料金として足してはいけません。船を3隻使うから必ず3枚、とは言い切れないわけですね。
逆に、朝のホテル出発、昼の離島移動、夕方のホテル帰着のように間が空く旅程では、複数の券が必要になりやすくなります。移動時刻を旅程に書き込むと、25ユーロを払う価値があるか判断しやすいですよ。
ムラーノとブラーノへ行く日
本島からムラーノ島へ行き、観光してからブラーノ島へ移り、最後に本島へ戻る。こんな日は、島で過ごす時間によって75分の有効時間を超えるので、時間券を検討しやすい旅程です。
ただし、離島へ行けば必ず24時間券が最安とは限りません。1つの島への往復だけなのか、複数の島で降りるのか、本島内でも船を使うのかで変わります。ムラーノ島の中でも乗り場が複数あるため、次に乗る停留所を観光の出口に合わせて決めておきましょう。
自由に滞在時間を決めたいなら、ヴェネツィアの水上バス交通パスを候補にできます。予約サイトで選ぶときは、ACTVの対象路線、有効時間、受け取り方法を確認し、公式料金と販売総額を比べてください。手数料や追加サービスの有無も見落としたくないところです。
徒歩中心なら必要な分だけ
本島のホテルに泊まり、サン・マルコ広場やリアルト周辺を歩く日なら、船を使う場面が少ない可能性があります。景色を見るために1回だけ乗りたい、という希望なら、最初から乗り放題に決めなくてもよいでしょう。
ただ、地図の距離だけで徒歩移動を判断するのも要注意。橋の上り下りや人混み、道を確かめる時間があります。大きな荷物がある日、子ども連れの日、歩く負担を減らしたい日には、金額以外の使いやすさも考えたいですね。
街歩きと船の配分は、ヴェネツィア観光の見どころと回り方も参考にしてください。行きたい場所を決めてから交通券を買う順番なら、「元を取るためだけに船に乗る」という予定になりにくくなります。
路線図と主要路線の見方
路線番号をすべて覚える必要はありません。出発地と目的地を結ぶ候補を見つけ、当日の便がその停留所に着くか確認できれば十分ですよ。
公式の路線図は時刻表から開く
路線図は、ACTV公式「水上交通の時刻表・停留所マップ」から確認できます。「APRI LA MAPPA DELLE FERMATE」が停留所マップへの入口です。路線番号ごとの時刻表も同じページで探せます。
見る順番は、ホテルや駅に近い停留所、目的地に近い停留所、その間を結ぶ路線です。大まかな位置が分かったら、目的の時間帯に直通便があるかを確認しましょう。路線図に線が引かれていても、すべての時間に同じ区間を走るとは限りません。
古い画像を保存して使い続けると、季節運行や乗り場の変更を見落とすことがあります。保存するなら最新版を使い、乗船前には現地表示と照らし合わせてください。路線図は全体像、時刻表は実際に使う便を確認する道具、と役割を分けると読みやすいです。
1番線は大運河沿いの移動
1番線は、ローマ広場、鉄道駅前のFerrovia、リアルト、サン・マルコ方面、リド島を結ぶ主要路線です。大運河沿いを移動したいとき、最初に候補として確認しやすい路線になります。
停留所にこまめに寄るので、移動そのものを景色の時間にしたい人に向いています。ただし、駅からサン・マルコ方面へ急いで向かうときは、停車が多いことも踏まえて選びましょう。移動中に見える橋や建物を楽しむなら、時間に余裕のある場面がよさそうです。
なお、以下の写真は水上タクシーから撮影された大運河の風景です。ヴァポレットの船内や座席の写真ではありませんが、水上から眺める街の雰囲気を知る参考になります。

2番線は運行区間を確認
2番線も本島観光で候補になる路線ですが、同じ番号だから同じ経路で目的地に行ける、と決めつけないでください。大運河側の区間とジュデッカ側の区間があり、運行時間帯や季節によって行き先が変わります。
乗船前には「2」という数字に加え、終点と経由地を確認するのが基本。サン・マルコ方面へ行く場合も、S. Marco GiardinettiとS. Marco/S. Zaccariaでは降りる場所が異なります。到着後に向かう施設やホテルまで、歩く経路も見ておきましょう。
「1番より必ず速い」「どの便でもサン・マルコまで行く」と覚えるより、検索した出発時刻の便がどこまで走るかを見た方が確実です。乗り場の表示と検索結果が違って見えたら、そのまま並ばず係員に確認してください。
12番線は離島訪問の候補
ブラーノ島方面を考えるときに確認したいのが12番線。本島側のFondamente Noveを起点に、ムラーノ島などを経て離島方面へ向かう便があります。時刻表ではFondamente Noveが「F.te Nove」と省略されるので、両方の表記を覚えておくと探しやすいですよ。
ムラーノ島には複数の停留所があり、島の名前だけで乗り場を決めると、乗り継ぎ先を間違える可能性があります。12番線を使うなら、対象便が発着する停留所名まで確認しましょう。トルチェッロ島などへの立ち寄りも、全便が同じ条件とは限りません。
島巡りでは、行きの船より帰りの船を先に確認しておくと安心です。夕食の予約や本島からの列車があるなら、予定の便に乗れなかった場合も戻れる余裕を。短い乗り継ぎ時間を前提に、島を増やしすぎないようにしたいですね。
チケットの買い方と使い方
購入方法は複数ありますが、いちばん大切なのは購入後の操作です。「代金を払った」ことと「乗れる状態になった」ことを分けて確認しましょう。
窓口と券売機で購入する
現地ではVenezia Unicaの販売窓口、主要停留所などの券売機、正規販売店が購入先になります。旅程が決まっていれば、券種と人数を先にメモしておくと、画面や窓口で慌てにくいですよ。
窓口なら、行き先と使いたい時間帯も伝えられます。例えば「明日の朝から島を回りたい」と考えているなら、買った直後に使い始める必要があるかを確認しましょう。複数の商品を同時に買った場合は、どの券がどの移動用かも分かるように保管してください。
到着してすぐ観光を始めたい日でも、列車を降りた時刻の直後に出る船を必ず利用できるとは限りません。販売待ち、乗り場探し、荷物を持った移動があります。交通券を買う時間も、旅程の一部として見込んでおくのがおすすめです。
ネット購入は引換条件を確認
事前購入は便利ですが、予約完了メールの画面がそのまま乗船券になる商品と、現地で引き換える商品を混同しないでください。購入画面に「バウチャー」「引換」「PNR」などの案内がある場合は、乗船前の手順を読みます。
確認したいのは、受け取る場所、必要な予約番号、利用開始の方法、購入後に変更できる条件。同行者の分をまとめて予約するなら、人数分の券をどう受け取るかまで確かめておきましょう。日本語の販売ページでも、現地で提示する書類は別に用意される場合があります。
オンラインで買ったから乗船待ちを省ける、という意味でもありません。一般の交通券は、指定席の予約券や優先乗船券とは別です。事前購入の利点は、あらかじめ券を用意できることとして考えると、現地での期待違いを減らせます。
公式アプリは出発前に準備
AVM Venezia Official Appでは、ACTV交通券の購入・有効化や、経路・時刻の検索ができます。スマートフォン中心で動きたい人には候補になりますが、現地の乗り場で初めて登録するより、旅行前に起動できるかを確かめておく方がスムーズです。
購入した券を表示できるか、どの操作で使い始めるかを画面の案内で確認してください。読み取りの際は画面の明るさも大切。電池が切れると必要な画面を提示できなくなるので、充電と通信手段も準備しておきたいところです。
アプリのQRコードを使う際は、対応する読み取り部分へ提示します。銀行カードのタッチ決済と操作を混同しないようにしましょう。紙の券、アプリ、銀行カードをその場で次々に試すより、使う方法を決めて係員に伝える方が、意図しない購入を避けやすくなります。
銀行カードのタッチ決済
ACTVでは対応する非接触の銀行カードやスマートフォンなどを使った決済も案内されています。同じカードまたは同じ端末を使い続けることが大切で、物理カードとスマートフォンを途中で切り替えると、同じ利用として扱われない可能性があります。
公式のBest Fareは、対象利用を期間内で計算し、条件に応じて時間券相当の運賃を適用する仕組みです。例えば、24時間内に対象の独立した利用が3回なら、通常券3枚分ではなく25ユーロの対象になります。ただし、空港区間などは別扱いです。
水上バスではタップアウト不要と案内されていますが、バスやトラムなどを併用する場合はその交通機関の操作に従ってください。検札では支払いに使ったカードや端末が必要です。購入済みの別のパスがあるなら、銀行カードを読み取り機にかざして追加の支払いをしないよう注意しましょう。
水上バスの乗り方を順に解説
乗り場に着いたら、路線と方向を確認し、券を有効化してから乗船します。日本の電車と似た部分もありますが、浮き桟橋ならではの足元にも気を配ってください。
停留所名と乗り場を照合
サンタ・ルチア駅前で探す停留所名はFerroviaです。駅名そのものが船の時刻表に出ると思っていると、見つけにくいかもしれません。ローマ広場はP.le Roma、サン・マルコ周辺は複数の停留所名に分かれるので、検索結果の表記を控えておきましょう。
同じ停留所名の中に、A・Bなど複数の乗り場が設けられていることがあります。近くに船が来たからと乗るのではなく、乗り場の文字、路線番号、行き先を順に照合してください。反対方向の便に乗ると、戻るだけで時間を使ってしまいます。
ホテルに向かうなら、住所と最寄り停留所をスマートフォンですぐ見せられるようにしておくと便利です。イタリア語の発音に自信がなくても、停留所名と行き先を見せれば確認しやすくなります。荷物を持って歩き回る前に、乗り場を確かめたいですね。
乗船前に券を有効化する
チケットは乗船前に有効化し、乗り継ぐたびにも読み取り機で確認します。24時間券などを持っていても、初回だけ操作すれば以後は何もしなくてよい、という使い方にはしないでください。
読み取り機に券を近づけたら、画面や確認音で処理が通ったことを確かめます。反応が分からないときは、後ろの人についてそのまま進まず、係員へ相談しましょう。未有効化の券は、購入済みでも適切な乗車券として扱われない可能性があります。
券の購入と、有効化は別の手順です。紙の券を財布に入れたまま乗ったり、予約メールだけを持って乗ったりしないようにしてください。機械の不具合がある場合も、先に係員へ伝えます。
公式には乗船時に申し出て購入する方法も案内されていますが、何も告げずに乗って後から買えばよい、とは考えない方がよいでしょう。初めてなら、出発前に券を用意し、確認を終えてから乗る流れが分かりやすいですよ。
下船客を待ってから乗る
船が着いても、すぐ入口へ詰め寄らず、降りる人と乗務員の作業を待ちます。浮き桟橋と船の間には揺れや段差があるので、スマートフォンを見ながら足を出さないようにしましょう。小さな子どもと一緒なら、手をつないで足元を確認してください。
船内では入口付近に立ち止まらず、通路を空けて移動します。景色を撮りたい気持ちはよく分かりますが、乗降口での撮影は人の流れを妨げることがあります。まず安全に乗って、落ち着いてから風景を楽しみたいですね。
座席に荷物を置いて場所を取ったり、スーツケースを通路に広げたりせず、乗務員の案内に従います。降りる停留所が近づいたら、無理に人を押し分けず準備を。券や支払いに使った端末は、下船するまで取り出せる状態で持っておきましょう。
時刻表と島巡りの注意点
船は、天候や季節によって運行が変わります。観光の予定を細かく決める日ほど、帰りの便と運行情報を確認する時間を確保してください。
季節変更と当日の運行を見る
2026年10月26日付のACTVの冬季案内では、11月1日・2日から一部路線の変更が告知されています。2番線の運行区間、12番線の日中の便などにも変更があるため、夏の旅行記に載った時刻をそのまま使わないことが大切です。
確認する順番は、乗る日、出発する停留所、進む方向、乗りたい時間帯です。祝日や曜日による違いも見ましょう。公式の時刻表ページから運行変更案内も確認し、前日に調べた内容を、当日の乗り場の表示で再確認すると安心です。
霧や高潮などでサービスが変わる場合もあります。「何分おきだから、そのうち来るはず」と待ち続けず、表示や係員の案内を確認してください。列車や飛行機につながる移動は、船の遅れを吸収できる余裕を持たせるのがおすすめです。
荷物がある日は歩く区間も確認
スーツケースを持つ日は、船に乗っている時間だけで移動を判断しないようにしましょう。ホテル最寄りの停留所から近くても、その間に橋や階段があると運びにくいことがあります。地図の直線距離より、実際の徒歩経路が大切です。
ACTVには荷物の個数・寸法に関する規定があり、すべての荷物が無条件に無料になるわけではありません。大きな荷物や複数個の荷物がある場合は、購入前に窓口で確認してください。混雑や安全上の判断で、持ち込みの案内が変わる場合もあります。
歩く負担を減らすために船を使うなら、乗り場までの道も含めて比較したいですね。ベビーカーや車いすを利用する場合も、船と桟橋の状態、乗り場までの経路について、必要な介助を事前に相談しておくと動きやすくなります。
ツアーは自由時間と出発地で選ぶ
自分で船を乗り継ぐより、島巡りをまとめて予約したい人には、ムラーノ・ブラーノ島のボートツアーという選択肢もあります。交通パスとは別の商品なので、市内のACTV路線が自由に使えるとは限りません。
比べたいのは、集合場所、訪問する島、各島の滞在時間、ガイドの言語、ガラス工房などの見学内容です。本島発と思っていたら別の場所が集合地点だった、ということがないよう、地名まで確かめてください。価格は日付やプランで変わるので、予約時の総額で判断しましょう。
自由に店を見たり、気に入った場所で長く過ごしたりしたいなら公共船が向いています。一方、決まった時間に案内してもらいたいならツアーも便利。あなたが島で過ごしたい時間を考えると、価格だけでは見えない選び方ができますよ。
出発前の確認とまとめ
最後に、迷いやすい点を短く確認しておきましょう。交通券は先に決めるものではなく、行き先と移動時刻に合わせて選ぶと無駄が減ります。
水上バスのよくある質問
Q1. ヴァポレットと水上バスは同じですか?
A. 旅行の案内では、ヴァポレットは公共の水上バスを指します。ただし、水上を走る船すべてを同じ券で利用できるわけではありません。空港船のAlilaguna、ゴンドラ、水上タクシーは、それぞれ別サービスとして選んでください。
Q2. 水上バスの1日券は必ずお得ですか?
A. 必ずではありません。別々の75分券が同じ24時間内に3枚必要なら、通常料金では24時間券の方が安くなります。1枚で乗り継げる移動はまとめて考え、利用が1〜2枚分で済む日は、その都度の購入も比較してください。
Q3. 1日券で空港から船に乗れますか?
A. 通常のACTV時間券でAlilagunaの空港船には乗れません。ACTVの空港バスにも通常の時間券とは別の条件があります。飛行機で到着する日は、空港とホテルの移動手段を決めてから、市内用の券を選ぶのがおすすめです。
Q4. 24時間券でも毎回タッチが必要ですか?
A. はい。券は各移動の開始時と、乗り換え時にも有効化・確認します。有効期間内だからと読み取りを省かず、反応を確認してください。アプリや銀行カードなど、利用方法ごとの案内にも従い、分からない場合は乗船前に係員へ相談しましょう。
Q5. 路線図があれば時刻表は不要ですか?
A. 路線図だけでは足りません。季節や時間帯で運行区間が変わるため、目的の便の終点、途中の停留所、出発する乗り場を時刻表で確認してください。離島から戻る日は帰りの候補も調べ、現地の運行変更にも注意しましょう。
旅程に合う券で水上の街を楽しむ
ヴェネツィアの水上バスは、移動しながら街の表情を楽しめる交通手段です。使い方が分かると、本島の街歩きと島巡りを組み合わせやすくなります。最初に確認するのは、券の名前より「どこへ、いつ移動したいか」です。
- ACTVの水上バスと、空港船・ゴンドラ・水上タクシーを区別する
- 75分券が何枚必要かを見積もり、時間券と総額を比べる
- 最新の路線図と時刻表で、方向・運行区間・乗り場を確認する
- 乗船前と乗り換え時に券を確認し、有効期限内に移動を終える
船にたくさん乗る日も、歩きながら路地を楽しむ日も、どちらもヴェネツィアらしい過ごし方。必要な券だけを用意して、あなたのペースで水辺の景色を楽しんでくださいね。

